オランダでは、たて続けにヘンデルのオペラを2つ演奏する機会があった。

1つは、アシスとガラテアをアムステルダムの聖母教会で。
2つ目は、アルチーナをNew Dutch Academyという歌手のプロダクションとチェンバリスト兼指揮者である、リチャード・イーガーと。
どちらも、長いリハーサルが何週間も続き、少しずつ作り上げていくのだが、特に印象に残っているのは、リチャードの自由さである。
彼は、ヘンデルのメサイアを10回連続公演したり、ヘンデルの慣れっこでもあるようで、アルチーナもほぼ全て暗譜していた。
私は、2台使用されるチェンバロの2つ目をリチャードのチェンバロと向かい合わせに置き、同じパートを弾く。
しかし、ゲネプロ・コンサートの配置は、彼は舞台が見えるが、私は客席側に顔を向け、舞台を背にしている為、今どのようなシーンが舞台で行われているか、歌手を見ることもできない。(この写真では歌手の前にオーケストラがあるのだが、暗くて見えにくいが。)
そんな中、頼りになるのは、リチャードの指揮だけなのだが、勿論、彼が弾いている時は、サインは出せないし、彼は歌手に合わせているので、微妙な時差が生まれる。歌手~リチャード~私というような伝達法である。
しかも、リチャードはヘンデルの和声を熟知して暗譜しているのに加え、その日の感覚によって、自分のテイストを加えて即興する。従って、和声が毎回違う!?
基本的に私は、同じ和声を弾かなければならないが、彼が気分によって変化させれる為、たまに和音がぶつかって一瞬、音が濁ったりするのだが、彼は、あまり気にしない様子。
無事に公演も終わったが、本番3分前まで、チェンバロでタンゴやドビュッシー、ショパンを弾いている、おちゃめなムードメーカーのリチャードの頭の中は、一体どうなってるの?!と今では楽しい思い出となっている。
アムステルダムの厳かな雰囲気の聖母教会。
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