
皆様こんばんは。
10月7、8日は上野学園・石橋メモリアルホールにて、第二回チェンバロフェステイバルが開催されました。
10台チェンバロのリハーサルは、1日目の夜に初合わせで22時に終了して、2日目の朝9時から2回目&最後のリハーサルということで、私も急遽、上野学園のすぐ横のホテルを予約して、泊まり込みました。

他のチェンバリストの方もお泊りが多く、去年もそうだったようです。
実際に一日目を終えたら、皆さんすでにかなりの疲労&リハーサル&マスタークラス&コンサートなどで目まぐるしく楽器の入れ替え、演奏者も交代になります。
【初めてチェンバロに触ってみよう!】というコーナーでは、コンサートを聞きにいらした方に気軽にチェンバロを弾いて頂くということで、皆様珍しげにチェンバロと記念撮影をなさる方、親子でガヴォットの連弾をなさったり、楽しいコーナーでした。演奏者よりも、遥かにバロック時代の衣装に身を包んだ方達が5-6人いらしていて、衣装をお借りしようか?なんて話していました。
また、1日目最後のコンサート:渡邊 順生先生のバッハ:フーガの技法で、最後の2曲は”1本腕が足りないから君の貸して!”と1カ月ほど前にご連絡があり、2回&当日コンサート直前に楽屋裏の廊下に設置されたチェンバロで練習して、本番!
ひえ~~
さすがに私も片手一本の出演とは・・・どんな顔をして舞台に出て行けばよいのか?
なんて考えておりましたが、きちんとプログラムにもお名前を書いて頂いた様で、クロコの登場ではないのかしら?(実際真っ黒を着ておりました)と言う感じでしたが。
舞台の裾で先生の演奏を聴いていて、動じない自分の世界をお持ちなんだなとすっかり【バッハのフーガモード】になりました。連弾は手がぶつかったりしてしまうので、そういう動作的な部分で慣れないと難しいですが、どうにか終わり、ほっと一息。

その後に、ドキドキ!ワクワクの10台チェンバロの初リハーサル。
音を出すまでは、弾く10人もチェンバロ調律、移動をテキパキと素晴らしいオーガナイズで動いてくださった調律師の皆様も興味津々!
1曲ずつパートの振り分けも、チェンバロのポジションも変わるので、自分がどのチェンバロを弾くのかも覚えていないといけませんね。
面白いもので、同じ舞台の上で10台弾いても、全く聞こえない角度にあるチェンバロや、やたら聞こえてくるチェンバロなどで、誰も自分が弾いている時に、10台全部は聞こえません。
そして、指揮者の位置のみが全ての音が均等に聞こえるらしく、真ん中に置いたチェンバロの音は他の9人も聞こえやすいということが分かりました。
その為、一番大事なメロディーを弾く人やソロパートを弾く方、曲を熟知して指揮できる4人がそれぞれ4曲を率いました。さすがに指揮がないと、初合わせの際には左右の人が16分♪1つぐらいの時差やテンポの速さが違ったりしていましたが、本人達には聞こえない・・・などなど。
リハーサル中に誰かが客席へ行って全体のバランスを聞き、バスがあまりに重い部分は3人から1人のみ弾くことにしたり、メロデイーは4フィートを入れたり・・・など2回のリハーサルの限られた時間以外でみんなの知恵を絞り、ミーテイングをしていました。
10台を演奏させて頂いた、野澤知子さん、西山まりえさん、 戸崎廣乃さん、副嶋 恭子さん
本番まで何が起きるか分からない!
という意味では、10人全員が内心ハラハラドキドキ!しながら、迎えたコンサートだったと思います。
それにしても、10台のチェンバロが並ぶのは圧巻ですね!
裏方さん達の素晴らしいオーガナイズ力を見て、これはフランスではきっとみんな困惑して無理だろうなと話していました。演奏したい人は居ても、仕切れる人が居ない?みたいな・・・(笑)
そういう意味では、本当に皆さんテキパキと素晴らしいかったです。
2日目の午前中には、パリの留学時代から色々と苦楽を共にした野澤知子さんとのコンサートがありました。
トムキンス、W.F.バッハ、ルルー、ピアツォラとスタイルが全く違いますが、急遽トークを入れる事になり、何を話そうか当日の朝の通しリハの最中や、移動のタクシーでぶつぶつ話しながら考えたり(怪しいですね!)

二台チェンバロを一緒に弾いた野澤知子ちゃんとパチリ!
二台は8月半ば~10月始めまで1カ月半何回もリハーサルをして少しずつ練って行きました。
野澤さんは、私よりも緻密なタッチとスタイルを本当に良く熟知しているので、大変勉強になりました。
和音のアルペジオの仕方、伴奏の仕方、装飾、タイミング、ビートの感じ方などなど・・・
一緒に演奏しながら、まさに呼吸やリズムで感じて無意識のうちに少しずつ2人が近くなっていくのでしょうね。
ソロの本番とは、全く違うプロセスで本番はとにかく【集中】しないと落ちたら終わり!と言う感じで、
多分すごく怖い顔!をして弾いていたのでは?と思いますが・・・
二台の音色の違い(David LeyとBruce Kennedyの楽器)が区別できて、なおかつバランスの良い配置は、チェンバロのしっぽの部分を2台客席へ向け、弾いている顔しか見えない!ので、ビジュアル的には宜しくなかったと思いますが・・・

10台チェンバロを弾いたメンバー:左から植山、曽根麻矢子さん、戸崎廣乃さん、野澤知子ちゃん、西山まりえさん
フランス仲間の曽根麻矢子さんと野澤知子さん・曽根さんの蝶ネクタイは、去年クリストフ・ルセが震災直後に来日公演の際に、終わって舞台裏で麻矢子さんへプレゼントしたイブサンローラン!です。
無事に終わってみんなほっとしていました。
こんなに多くのチェンバリストに日本でお会いしたのは初めてで、本当に楽しい時間を過ごさせて頂きました。
また、来年もより多くの方がチェンバロに触れるフェステイバルになると良いですね。



