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claveciniste et pianofortiste

無事に帰国/Rentré bien au Japon

いよいよバッハの東京でのコンサートが近ずいてきました。
実は先週木曜日のフライトでシャルル・ド・ゴール空港へ行ったのですが、なんとキャンセル!
そして、翌日からも5日続いてアイスランドからの火山灰の影響で空港が閉鎖し、気が気ではありませんでした。
そして、幸い月曜日の夜に急にフランスを始め他の隣国も次々と閉鎖が解除され、少しずつ運航し始めたという緊急ニュースが流れました。

その翌日ANAのオフィスへ行くと、15日に乗れなかった人達の為に14日の日本ーパリ便で機体はすでにパリに来ている為、20日の空港Openと共に飛ぶ許可が出るか待っているという返事が来ました。
そして、すぐに自宅に戻り掃除・洗濯・練習、そしてANAに電話をしましたが通じないのでWebサイトを見るとなんと午後7時40分に出発予定と急に更新されていました。
急いで1時間で準備をし、タクシーで空港へ。
空港に到着した時も、発着情報のテレビ画面にはキャンセルの赤い文字がびっしりで、一瞬顔面蒼白になりましたが、とにかく急いでカウンターへ。
出発3時間前に着いたにもかかわらず、私は後ろから15人くらいで8割の方はすでにいたしていました。さすが日本人ですね!
それでも、まだ飛べるか許可が降りていない・・・と皆さん話している。
これで飛ばなかったら・・・と不安でしたが、その20分後くらいにチェックインが開始。
日本からTBSなどテレビカメラも4台くらい来ていました。何しろ5日ぶりのANA初の日本への便のため。
それにしても、皆さん待ちくたびれて・・・という気持は一緒。
私と同じく24日にコンサートのある歌手の方、そして国際コンクールを受けに行くフルートの方、ヴァイオリンを持っていらっしゃる方も居て、似た境遇の人がいたんだなあと勇気付けられました。
また、ご家族の方が危篤という方も3人ほど居たらしく、こんな時に飛行機が飛ばないなんて気が気がないのではとお察ししました。
アイスランドからの雲がそのまま流れてくるイギリスは常に閉鎖、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、北欧も閉鎖でしたが、南のスペインやイタリアの空港は空いていることが多かった為、多くの人が南下してバルセロナやローマから飛んだようですが、パリーミラノまで寝台列車で12時間+ローマまで7時間くらい乗ってやっと日本行きの飛行機に乗ると考えると、あまりの体力消耗でやはりパリが開くまでもう少し待とう・・・と5日間生きた心地がしないままテレビの速報や各空港や各飛行機会社のWebサイトで情報を待っていました。
ある方は、バルセロナまで片道12時間リムジンで行き直行便へ乗ろうと思ったら、移動中に空港が閉まってしまい飛べないでまた12時間かけてパリまで戻ってきたり・・・スペインからベルギーまでまる2日タクシーで40万円くらい払った方とか・・・
考えられない状況でした。
今回のことで、つくずく人間の小ささと自然の大きさ、地球が何かおかしい・・・それは人間が好き勝手に石油をほったり、核実験をしたり・・・という事に対する地球からの悲しみと怒りのメッセージなのではないか・・・と感じました。
本当に私達人間はわがもの顔で地球を好きなようにしてきましたが、今回の火山噴火でこれほどまでに経済も飛行機会社も大きな打撃を受けるとは誰も予測していなかったのではないでしょうか。
昨日か今日までに帰国できなければ、コンサートも延期せざる負えないというギリギリの所まで来ていた為、昨日無事に帰国できて本当に心からほっとしています。
また、飛行機が無事に着陸した際には機内から自然と拍手が沸き起こり、みんな”やっと着いた~”という安堵感を分かち合いました。
楽譜とドレスさえあれば、身1つでもいいのでとにかく帰らねければ!と思わされました。
普段の生活で何不自由なく物事が進むというのは、当たり前のようであり、当たり前でないということが身にしみて感じると共に、コンサートにわざわざ来て頂ける方達へ心より感謝です。
では、土曜日までの2日間時差直しと体調を整え準備したいと思います。今回は、特別に演奏前のトーク、そして演奏後にはフランス料理の前菜、パリからのチーズ、ワインと一緒に皆さんと気軽に話せる時間もありますので、素敵な土曜日の午後になるのではないかと楽しみにしています。

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