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claveciniste et pianofortiste

シャンパーニュ地方コンサート終了!/le concert a Champagne

皆様、お久しぶりです。
今日のパリは久しぶりの青空でとても気持のよいお天気です。
先週末は3日間、シャンパーニュ地方の素晴らしい田園風景の中にある12世紀のチャペルでバッハのフルートソナタ全曲コンサートの為に行ってきました。
宿泊していたAyという町の教会。

丘の上まで30分お散歩すると見渡す限りブドウ畑とAyの街が見えます。真ん中に上の教会の屋根(先っぽ)が見えます。
シャンパーニュ好きの方には夢の様な見渡す限りブドウ畑が続き、個人の小さなメーカーから大規模の有数メーカーまでカーブが沢山あり、気軽に試飲をできます。
シャンパーニュメーカーの入口
今回は、フル―テイスト、ジャンの友人宅に滞在させて頂きましたが、こんな家に住んで見たい!というとても素敵なお宅でした。
こんな素敵な朝食が毎日食べれたら夢のようですね!ワンちゃん、猫ちゃんものんびりと過ごしています。
4世代前のおばあちゃんが住み始め、ずっと引き継いでいるということですが、中庭にはバラが綺麗に咲き乱れ、今の季節は夜10時半頃まで明るいので、みんなで3時間くらいかけてお喋りをしながらデイナーをします。
そして、勿論シャンパンからロゼ、赤ワインとお食事に合わせて飲み物も変わるのですが、私は一口で幸せによっぱらってしまうので、味を楽しむ程度でしたが。
到着してすぐにお昼間からシャンパンとシャンパーニュ地方名物のクッキーを使ったケーキでほっと一息をして、チェンバロを貸して下さる方のお宅へ移動。

そこのお宅も素晴らしいお庭(Jardin)というか公園(Parc)と言っているそうです!

それもそのはず200mくらいは続優雅なお庭に音楽が趣味のマダムは修復画家ということで、別棟に小さなアトリエがあり、その階段にもお花が咲き乱れ・・・
マダムのアトリエ
何とも優雅な時間でした。

ということで半分バカンス、半分コンサートみたいな・・・
フルートのジャンは20年演奏しているレパートリーなので余裕でしたが、私は10日あまりで6曲を初見ー仕上げなければいけなかったので、そこまでゆとりはなかったですが、結果シャンパーニュ地方の田園風景やカーブ巡り、そして暖かい人達のおもてなしでとても素晴らしい時間を過ごしました。
コンサート前(緊張!)
コンサート会場の教会は12世紀に建てられ、前日に係の方達がお掃除に行くと、つばめの親子が住んでいて、ちょうどチェンバロを置く横あたりに天井には穴があり、もしかして鳥のフンが落ちてくるかも?!
と冗談で言っていましたが、当日の朝リハーサルに行くと本当にフルーテイストの頭の上に何かが落っこちてきて、ジャンは真っ白のジャケットを着ていたのですが幸い草か何か?だったのですが、田舎ならではのエピソードですね。
コンサートは大盛況で多くの村人(!?)の方達が来て下さいました。手作りの心のこもったコンサートで、全ての収益はこの12世紀のチャペルの修復費用にあてられます。
最後にはお花やシャンパーニュ地方名物のシャンパーニュ3本、バスケット一杯にビスケットやシャンパーニュ入りチョコ(美味しい!!)を頂きました。
コンサート後は勿論シャンパーニュで乾杯。その後、また場所を移しシャンパーニュのカーブへ行って再び乾杯!
お客さんと歓談
その後、お世話になったお宅へ戻り荷作りをしてパリで戻る前にまた乾杯+マダムお手製のパテや冷静パスタサラダ、コショウのソーセージなどを食べてほぼ深夜にやっとパリは戻りました。
お手製リンゴのタルトが絶品でした!
番外編:おまけ
パリから車で1時間も走るとすでにそこはシャンパーニュ地方の始まりでどこまでも田園風景が続きます。
パリへいらっしゃる方でワインやシャンパンがお好きな方には2、3日気軽に行くにはとてもお薦めです。
シャンパーニュのぶどう畑にはどこのメーカーか石碑が畑にたっています。Chamapagne Mercierと書いてありますね。

フリー時間にシャンパーニュの有名なMercierというカーブ見学へ行きました。
Mercierの広大なぶどう畑の地図
この巨大な樽は1889年のパリ万博の時にシャンパン一杯にして牛10頭くらいで引っ張り、名物として注目の的だったそうです。一体何本分なんでしょうか?2000本くらいでしょうか・・・
反対側には色々な模様が彫ってあります。
中央の4つの顔はそれぞれLe Printemps(春)L’ete(夏)L’automne(秋)L’hiver(冬)を表し、その周りはシャンパーニュ生産地のマークが彫ってあるそうです。全てシンボル(象徴)の意味があって面白いですね。
シャンパーニュ地方の街の下はほとんど全てカーブと言われているそうです。地下数十メートルエレベーターで下がると湿度90%の冷んやりとしたカーブに見渡すかが入りシャンパンが並んであります。
まるでデイズニーランドのように見学用電車にガイド付き(フランス語か英語)で説明を聞きながら15分ほど周ります。
見学後にはカウンターで1杯テイステイングをできます。入場料:9ユーロに1杯は込で、さらに2杯、3杯とテイステイングをしたければ何杯でも楽しめます!ロゼのシャンパンもありました。
勿論お土産コーナーで締めくくり!
Quatre Millions de Bouteilles の文字が中央にあります。四万本突破!の記念のようです。すごいですね。どこの国でフランスに続いてシャンパンを飲んでいるのでしょうか。
日本とアメリカは良い勝負のような気がしますが、面積から考えるとアメリカでしょうか?
パリへ向かったのは9時半過ぎでしたがやっと夕暮れ・・・
パリの自宅には12時半くらいに着きました。自然、音楽、シャンパンと素晴らしい人々との豊かな3日間でした!

シャンパーニュ地方 バッハ:フルートソナタコンサート/Le concert de la sonate de Bach pour la flute

皆様こんにちは。
この数日は曇り空の寒いパリです。
さて、ブランデンブルグ協奏曲が終わって一息・・・と思いきや今週末はシャンパーニュ地方でバッハ:フルートソナタの演奏会です。
リハーサル中
Concert de Bach : 6 sonates pour la flute 
バッハ:フルートソナタ6曲
Jean-Christophe Sampson/ジャン・クリストフ・サンプソン(フルート)  
flûte
Kei Ueyama/植山 けい(チェンバロ)
Clavecin
Dimanche 6 juin:15 heures
Concert:à l‘église des Istres
Les Istres & Bury ,Champagne(シャンパーニュ地方)
コンサート会場の教会オフィシャルサイトはこちらからどうぞ。
さすがにこの名曲を2週間弱の時間で仕上げるのは大変ですが、バッハのアンサンブルとの名曲に触れられるのはとても貴重な機会です。
調律中
フルーテイストは、5年前からの友人なのですが彼はもともとビジネスマン!幼少の頃からフルートと音楽、オペラへの熱意があり過ぎて突然パリのオペラ座に勤め始めたりしていたのですが、今は会社を退社してフリーな時間を楽しんでいるようです。
この半年間は、悠々自適にポロをしにアルゼンチンへ行ったり、週末も郊外へ行ってプレーしているようです。日中は今後のビジネスを一緒にやる仲間とミーテイングをしたりフルートを吹いている分けです。
Poloをしているジャン
双子のお兄さんはユネスコの文化系の部署で働いていて、何とお二人は年に1回グラン・パレの舞踏会に正装してワルツを踊りに行くそうで、シャンゼリゼ通りにある歴史的なレストラン・カフェFouquet(フーケ)のサロンメンバーでもあるそうで、次回はフーケのサロンでコンサートをしようかと言っています。
今回は、シャンパーニュ地方のランス近くに住むやフルートを吹き、なぜかチェンバロも家に持っている・・・という文化好きのコンサートをオーガナイズしていらっしゃるマダムト話、今回のフルートソナタのコンサートがあっという間に決まりました。
本当に人のつながりが大事だと思いますが、今回は2月くらいにコンサートでもしようか?という提案からすぐに日程などが決まり、さすがビジネスをやっていただけあり、いつまでも予定未定(!?)の音楽家とは違う・・という感じです。

コンサートは何と12世紀に建てられたチャペルです。さて、一体どの様な響きがするのでしょうか。
田舎の田園地域に突如として遺跡の様な古い教会や修道院があるのはヨーロッパならではですが、その様な場所で演奏すると本当に数百年経った空気に触れる気がします。
石造りのチャペル等はチェンバロの音が本当に心地よく響きます。

今もそのような古い場所でコンサート等が行われるのは素晴らしいですね。場所も音楽も生きますね。
今週末は3日間シャンパーニュ地方へ行き、リハーサルの後は近くのシャンパーニュのカーブ回りをしてテイステイングをするそうです。
私はすぐに酔っぱらってしまうので要注意(!!)ですがフランスは日本と違い飲酒運転にはかなり甘いと思うので、運転は友人に任せてのどかな田園風景を楽しみたいと思います。

では、また田園風景の写真を来週Upします。

バッハ:ブランデンブルグ協奏曲全曲演奏会終了!/Le concert de Brandbregeois a bien fini!

皆様こんにちは。
この数日、パリは素晴らしい快晴でやっと5月の日差しになりバラの大きなつぼみも増え咲き始めています。
これからバラが楽しみの季節ですね。

さて、この3日間はパリ郊外(車で30分)ほどのヴェルサイユ近郊の自然豊かなポールロワイヤル デション寺院跡国立博物館でバッハ:ブランデンブルグ協奏曲全曲演奏会がありました。
自然の豊かな、本当に油絵に出てきそうな丘の向こうに小さな教会が見える・・・という素晴らしい田園風景が広がっていました。もともとは修道院で今は博物館として一般公開されています。詳しくはこちらよりどうぞ。

5月―7月は夜10時近くまで日が長く、いつまでも外でゆったりと過ごしたい・・・そんなヨーロッパならではの最高の季節です。
そんな青空の下でプロのカメラマン:Francois SsechetさんによりアンサンブルPrometheus21の写真撮影が行われました。まだ30代の若手の方でしたが、自然体でみんなお話でもしていて!なんて言っている間に撮っていました。
リハーサルやプレコンサートの写真などはこちらから。

今回は、全曲演奏会ということで、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、コントラバス、チェンバロに加え、トラヴェルソ(フルート)、ファゴット、オーボエ、トランペット、ホルンも大勢の素晴らしい音楽家が参加し、とても充実した時間でした。
すでにブランデンブルグの3番、5番は2年前の同じアンサンブルのパリコンサートで演奏していましたが、全曲は今回が初めてでした。
なぜか爆笑している私・・・
1日目:
1日目はパリ市内で弦楽器とリハーサル。大体のテンポ感やアーテイキュレーションなど決めていきます。また、ヴァイオリンは多数いるのでそれぞれの音楽家の音が混ざるまでやはり慣れる時間が少しいるようです。
2日目:
2日前は朝8時前に自宅にチェンバロの運搬屋さんが来て、私のチェンバロをトラックに積み一緒に会場へ移動。10時前のリハーサルの為すぐに調律開始。
6曲を1日のリハーサルで仕上げ、夜にはオープンリハーサル(お客さんが聞いているプレ・コンサートのようなもの)があるので演奏しないといけない分けで、朝10時ー7時、ランチと少しの休憩を挟むとはいえ、かなり集中的な大変な1日でした。
休憩といっても、チェンバロはすぐに狂うのでみんなが休んでいる前に常に私は調律をしている訳で、1日に8回くらい合計で調律したでしょうか。それもあり、かなり神経が消耗しました。
しかし、5番のブランデンブルグのリハーサルではチェンバロの5分に及ぶ大きなソロカデンツァはスキップ。2楽章(チェンバロ、フルート、ヴァイオリンのみの室内楽)も、これは後でしましょうとスキップ。
結果、他の曲のリハーサルで時間がなくなり、気がついたらオープンリハーサル開始の7時に6曲のリハーサルが終わったばかりで、もうお客さんがどやどやと会場内に居る訳です。

でも、チェンバロをまた調律しないといけない分けで、皆さんには静かにして頂き集中してまた調律。
無事に終わったと同時にもう演奏しないといけないのですが、ブランデンブルグの6番と5番というプログラム。
気がつくと、5番はその日ソロのカデンツァ部分も2楽章も1度も弾いていない(今回初めて一緒に弾くフル―ティストなのでリハーサルなし)のまま本番でステージに座っているという状態。
しょうがないので、フルートとヴァイオリニストに2楽章のテンポ感だけチェック。
館長さんがお客さんにお話をしている最中に5番のカデンツァ部分の楽譜を見て頭の中で練習。
そしていざ本番!
ということで、どうなることやら・・・と思いましたが
とにかく弾く瞬間に自分を疑うのは一番いけないので、とにかくできると信じ・・・
結果無事に終わりました。

本当に毎回コンサートというのは、自分を試される機会ですね。
素っ裸で自分の力量がそのまま試されるという感じです。
どこにも隠れられない、そしてもう開き直るしかない!(笑)
普段はぼ~っとしているキャラクターなのですが、本番では一瞬でも”あれ?”とか”できるかな!?”なんて0.5秒でも思った瞬間には間違えてますから、油断禁物です。今までの30年間にどれだけのミスや痛い思いをして思い知らされたか分かりません。そでも、まだまだですから。
ということで2日目に自宅に無事に戻ったのは9時半くらいでおよそ12時間のリハーサル+コンサートというハードスケジュールでくたくたでした。
3日目:
翌日のコンサートは午後で、チェンバロも会場に置いてきて自宅にない為練習はできないので、ゆっくり寝ることに。
翌日、コンサート当日は調律で疲れたくない為、他の人に頼んで来て貰ったのですが何とコミュニケーションがうまく行かずに、大事な5番のソロの前の調律の際にてっきり全ての弦(3本あり、5番は必ず全部使う)を調律してくれたと思って、弾き始めたらすごい狂っている!!!
あまりに狂って居てかなり動揺しましたが、会場がとても大きかったので2本の弦だと音が響かないのでは?とそのまま3本目の狂ってる弦を使いながら弾きましたが、本当にあまりに狂って居て演奏に集中できないほどでした。
一体どうなってるのか?・・・・
と思いましたが、ああいう時はとにかく来るっていたら使わないのがベストですね。
しかし、なぜかそのまま使ってしまい、まあカデンツァも無事に終わりましたが、やはり音楽の中に集中できなかった部分がありました。
後で、コンサート当日に調律をするのは(最低2回か3回はしないといけないですから)、演奏に集中したいのは山やですが、自分でチェンバロの状態を把握できるのでやはり自分でするべきだな・・・と反省しました。
ということで、6曲全部無事に終えチェンバロを再び自宅へ戻し、全て終わりほっとしています。

大事なコンサートは自分のチェンバロを運ぶのがベストですが、やはり運搬中に万が一チェンバロに何かあったら、とかトラックででこぼこの道を通る時に衝撃があると勿論チェンバロが大丈夫か心配になりますし、気も使いますが、舞台で弾く瞬間にはやはり慣れ親しんだタッチと音で表現できるので、それに代えれるものはない分けです。
全曲演奏会は今回を1回目に7月末に南仏(マルセイユ近く)、11月にスイス(ジュネーブ他)、12月(パリ、Theatre de Buffe du Nord)でありますが、やはり2回目以降は音楽家全員も慣れていますし、もっとリラックスして音楽を楽しめ、音も良くブレンドすると思います。
今回は、初めて演奏する音楽家が沢山いましたが、みんな素晴らしい感性の持ち主で演奏しながら多くの事を学びました。
左からヴァイオリンのVanessa,バロックチェロのPasca,バロックオーボエのFrancoise
何よりも、素晴らしい音楽家と演奏するのが自分を高める秘訣ではないかと思います。
素晴らしい人達と交流すると、自分の中の無意識の部分が触発されて、お互いに良い部分を引き出しあうのだと思います。これは、音楽に限らず人間の付き合いでもそうだと思います。
以前教えていたフランス人のチェンバロの生徒さんに“アンテイーク商”はどうやって勉強したの?と聞いたら
”やりながら” という答えに驚きましたが、アンテイークや美術、音楽、その他のお仕事でもやはり経験を積みながら学ぶのがどんなマニュアルや人から聞く話よりも確かに自分の実感として蓄積され、感性が養われると思います。
今回は、久しぶりに多くのインスピレーションを貰う素晴らしいコンサートで、本当に嬉しかったです。
ということで、今日は快晴のパリでゆっくりと読書やお掃除(!)をして、来週のシャンパーニュ地方でのフルート全曲演奏会の準備に向けたいと思います。
コンサート終了後はお庭でワインを飲みながらレセプション、サッカーを子供としたり、冗談ばかり言ってVanessaとはじけましたね~~。
昨日の演奏会会場は素晴らしい自然で沢山写真をとったので後日Upしたいと思います。

4月28日コンサート ライブ録画

4月28日に東京で行われましたバッハ:ゴルドベルク変奏曲の動画がこちらよりご覧頂けます。
お忙しくていらっしゃれなかった方、ご興味のある方どうぞご覧下さいませ。
知人のご厚意でこの様に記録が残せて大変嬉しく思います。
まだまだ大変未熟ですが、一生追求してさらに極めて行きたいと思います。

東京コンサート無事に終了!/Les concerts de Tokyo a bien fini!

皆様、ご無沙汰しております。昨晩、無事にパリへ戻りました。
今回は、アイルランドの火山が爆発し行きの飛行機が5日間遅れ、一時期はバッハコンサート2公演を延期・キャンセルせねばならないか・・・という状況にも追い込まれましたが、無事に予定通り終了するこができました。
今回使用したフレンチ2段チェンバロ
4月28日は、日本福音ルーテル東京教会で2回目の公演を行いました。
当初、全て繰り返しをして途中に休憩を入れる予定でしたが、コンサート直前になり、録音の方などど話し、休憩なしで一気に弾くことになりました。
繰り返しなしでも50分の大曲ですから、果たして集中力が1時間以上ぶっ通しで続か大きな鍵となりましたが、1度舞台に出れば最後のアリアに到達するまで1つ1つ丁寧に弾いていくのみ、という気持で臨みました。
途中、半分にあたる16ヴァリエーションを弾いていたら、1つの想いが浮かびました。
これは、”今日この曲を弾く”というバッハとの約束だと。
勿論、来て頂いたお客様には心から感謝をして、舞台で弾いているのですが、そんな気持ちが出てきてからは~自分とバッハのみ見つめれば良い~世界には入れた様で、気がついたら25ヴァリエーションくらいになっていました。
そして、残り5ヴァリエーションを何とか弾ききり、無事に終わりました。
本当に精神的に深い状態にいないと弾けない曲だと実感しました。
一生追求していくべき大曲に、今回挑戦しましたが、また10年後、20年後・・・と取り組みたくなる時期が来ると思います。
中学校の時に桐朋の子供の為の音楽教室でピアノを習っていた斉木ユリ先生、旦那様の隆先生には高校、大学で聴音もお背になりました。10-15年ぶりに再会しました。
この半年間、バッハのゴルドベルク変奏曲が寝ても覚めてもあり、技術的にも精神的にも“今の自分”への挑戦として取り組みましたが、本当に多くのことを学ぶ素晴らしいプロジェクトになりました。
誰でもない、今の自分にとって一番必要な事、そして更に自分が伸びる為に・・・と思った時にこの曲しか去年の秋に浮かんできませんでした。
半年間の長い道のりが終えて、ほっとしていると同時に、“今の自分がどのような位置にいるのか”という確認ができたことが良かったと思います。
3年前の東京公演と今回のバッハ公演の両方にお越し頂いた方々から、この3年間で変化したことなどもご指摘頂き、パリで色々な方と演奏させて頂いた事も無駄になって居なかったのかな?と普段の自分を距離を置いて見れる事ができました。

昨晩無事に戻り、今朝はすでに7月にブルターニュである室内楽(ラモー、クープラン、マレ)のリハーサルがありました。
気がついてみると、来週末はバッハ:ブランデンブルグ協奏曲全曲演奏会がパリ郊外で、その2週間後にはバッハ:フルートソナタ全曲演奏会がシャンパーニュ地方で、そして、7月にはMozartとC.P.E Bachのコンチェルトもフォルテピアノで演奏予定なので、大曲がみんな重なってしまい・・・
しばらく譜読みと練習に追われていると思いますが、素晴らしい演奏家の方達と最高の音楽を演奏できるのは、本当にありがたいことだと思います。
そして、何よりもこれらのレパートリーは一生演奏していく機会のある名曲ですので、やはり1度は通らねばならない道だと思い、地道にやってきます。
では、またコンサートのお知らせなど随時報告していきますが、取りあえずは時差とパリの雰囲気に戻るまで数日ゆっくりします。
録音の濱瀬さん、今回色々とお手伝いをして頂いた”木の器”のチェンバロ福間彩ちゃんと宇治川君、そしてゲストのトラベルソのジョルジュもコンサートの為スイスから来日していました。
パリは、驚くべきことにセーターでも寒い・・・という東京と温度差が10度くらいも低いのではないでしょうか?
日本へ帰国する時は、パリは最高のぽかぽか陽気で、日本に着いたら寒かったのですが・・・
早く気候も良くなる事を願って!皆様もどうぞ日本の春―夏をお楽しみください。

コンサートご案内/L’invitation pour les concerts

皆さんこんにちは。
昨日は、パリも17度まで上がりぽかぽか陽気でした。1日中音楽教室で教えていましたが、レッスンの合い間にブローニュの森にお散歩に行くと綺麗な紫色のクロッカスが”こんにちは”と云わんばかりに咲いていました。パリジャンも愛犬を連れてお散歩を楽しんでいました。
東京コンサートの準備で忙しくしておりますが、大変嬉しいことにこのブログを読んでいる方からもチケットのお申込みが早速ありました。
まだまだ知られていないチェンバロが少しでも身近に感じれるよう、東京でも色々な楽しい企画を催していきたいと思っております。

明日まで150名の方に手書きでメッセージを書いて、日本にFedexで送り、チラシと共にご案内を送る予定です。通常よりもちょっと準備が遅れてしまいましたが、これから暖かくなりウキウキした気分になりますので、お友達と一緒に気軽に聞きに来て頂けましたら幸いです。
また、パリの春らしい写真が取れましたらUpします。でも、この季節はやっぱり日本の梅や桜が見たいですね~。パリの桜はなぜかみんな濃いピンクで・・・ちょっとキツイのですが、ふと心が和みます。5月~6月はパリ郊外の素敵なバラ園へ行くのが数年前からの楽しみです。
では、皆様も春の訪れをお楽しみください。  

ブザンソン&パリコンサート終了!/Le concert à Besançon et Paris a fini!

皆さんこんにちは。
アルプスのすぐ横なので山が続き、スキーにピッタリ!という寒さでした。
今日は気持のよい青空ですが、先週オーケストラのコンサートで行ったスイス寄りのブザンソンという街では、1日雪が降っていました!

今回は、ヴェルサイユ宮殿で活躍したLullyとRebelle という作曲家の作品を演奏しましたが、後半はアメリカ人の有名なソプラノ歌手、Barbara Bobyさんをお迎えしてベルクの曲も演奏されました。私は後半は弾いていなかったのでお客さんに交じって聞きました。

ブザンソンで無事に終えパリに戻り、その翌日パリのCité de la musiqueで朝から子供たちへの教育コンサート(1時間のショートプログラムで俳優やナレーターも出て分かりやすく説明するコンサート)があり、その後再び夜にコンサートがありました。

パリでのコンサートはCité de la musiqueの正式な夜のコンサートシリーズで演奏するのは今回が初めてということで、ライブ録画も同時に行われていた為、オーケストラのみんなもやや緊張気味でしたが無事に終わりました。
ブザンソンの近代的なコンサートホール
やっと、これで4月帰国までゆったりと自分のペースでリサイタルに向けて準備ができます。
しかし、あっという間に時間は飛ぶので1日1日大事に過ごしていきたいと思います。

ベルギー:リエージュコンサート終了!/Le concert à Liège a bien fini!

今日は朝9時に家を出てパリの北駅から高速電車タリスで2時間半のお隣ベルギーのリエージュにてコンサートを終了後、夜10時に帰宅しました。
タリスでベルギーリエージュ駅に到着。スペイン人の有名な建築家サンティアゴ・カラトラバの作品。最近やっと工事が終わったばかり。
ということで13時間の間にお隣の国でリハーサル、コンサートをしてコンサート後にお客さんと共に玄関ホールで歓談して、カフェを飲んで帰ってこれるんですね。

日本の感覚から言うと隣国に日帰りで往復するというのはあまり実感がわかないかもしれませんが、1時間半でパリーブリュッセルに着いてしまいますから東京ー大阪や名古屋へ行くのとあまり変わりませんね。
大きすぎて全体像が分かりませんが、曲線が特徴ですね。
大陸続きなので便利です。そのままタリスに乗っているとベルギーからドイツのケルンに着きますので3カ国を越える事は珍しくない訳です。東京から四国や九州に行く感じ?でしょうか。
南仏のアルルやマルセイユはパリから4時間半ー5時間、またスペイン近くのピレネー山脈などは6時間くらいですから、フランス国内の方が遠い場所が沢山ある分けです。
外から見るとこんな感じ。
こんな建物もスペインに作ってるみたいです。
その為、スキーはアルプスへ、海は地中海、フランス北のブルターニュ、西の大西洋寄り、お城めぐりはパリから1時間南のロワール地方、シャンパンはパリから1時間東のシャンパーニュ地方、もうちょっと行くと白ワインのおいしいアルザス地方、ワインが好きな方は南に1時間半ほどでブルゴーニュ地方、そしてさらに南下すればボルドー地方・・・その中腹の真ん中の地方はフォアグラの産地・・・などなど。
こうして見ると本当にフランスは生きる楽しみが何通りでも自国の中で満喫できますね。
その為か、しばしばフランス人はわざわざ外国に行かなくても十分楽しめる・・・ということで外国語が苦手というのも一理あるようですが。
リハーサル中
さて、話が大分それましたが(いつものことですが…苦笑)ということでベルギーは近いわけです。
今日は昨日ちびっ子コンサートで弾いたコンサートと同じプログラムでしたからさらっと要点をリハーサルしてすぐに本番なので緊張する間もない?感じでしたがホールが素敵なバルコニーのあるクラシックな円形型の劇場でした。

パリのシャンゼリゼ劇場も同じ形のもっと大きい感じですがベルギーはバルコニーに金の装飾が細部までありきれいです。やはり、そんな所で演奏できる時はウキウキしますね。


今回は”ヴェルサイユ宮殿の音楽”というテーマでしたから、全部フランスバロック音楽で有名な宮廷音楽家だったリュリのほかリュベルという珍しい作曲家の曲も取り上げました。
その”Les éléments”(日本語で要素、成分、パーツなどの意味)はまさに自然の要素を音楽にあてはめて、楽器を組み合わせて作曲されています。

昨日に引き続きお客さんに分かりやすく、①”L‘eau”(水)を象徴するフルートのメロデイーだけ説明後に弾きます。
②”Le Feu(火)を象徴する激しいメロデイーをヴァイオリンが弾きます。
③”La Terre”(土、大地)を象徴する地響きのようなメロデイーをチェロやコントラバスが弾きます。
そして、この5分くらいの曲を演奏するのですが、そうするとお客さんも今どのテーマなのかイメージとコネクトして聞ける訳です。
今回使用したのはボルドー地方の製作家Philippe Humeauさんの30年前のチェンバロ!
ルイ14世のフランス宮廷時代はダンスが一生大好きだった王様の為に多くのダンス音楽が作曲され、またリュベルのように象徴的な曲、また当時大人気の劇作家であったモリエールの作品をもとにオペラが作曲され、ヴェルサイユ宮殿で上演されていました。

現代に生きる私達にとって、ヴェルサイユ宮殿の栄えた時代=江戸時代は遠い文化ですから、その当時の常識や知識、文化的背景はやはり勉強しないと分からないわけです。当時常識とされていたことは、今の私達には常識でないことがほとんどですし、習慣も大きく異なっていますからやはり分かりやすくお客さんに説明することで、一緒に楽しんで頂けると思います。
舞台から見た客席
今日は2回目のコンサートだったのでオーケストラのメンバーも楽しんでましたし、指揮者がヴェルサイユ宮殿の宮廷楽団がそうであったように、大きな木の杖に鈴をつけて、それを地面にならして指揮の変わりにしたり、曲が始まる前に打楽器奏者と一緒にしばらくイントロを即興でタンバリンなどで弾いてから始めたり、終わりも打楽器だけ残り消えていくように終えたり、誰もいつ終わるのか分からない即興を見ていたりしていました。
一番おかしかったのは、”小鳥のさえずり”という曲で繰り返しの時に指揮者が口笛をしろという合図をして、私の後ろ隣にいるいつもジョークばかり言っているコントラバス奏者が口笛でとても上手に小鳥がぴーちく、ぱーちく・・・という感じでし始めました。私も思わずにんまりと笑ってしまい下を見て笑って居たのですが、お客さんもみんな微笑んで、一体どこの誰が吹いているのかしら?と見ている訳です。
でも小鳥のさえずり=フルートの為にメロデイーがよく書かれますが、本当の口笛も結構馴染んでなかなか良かったです。
小人みたいに見えるけどお客さんです・・・
でも、やはり気の知れた仲間というのとみんな本番の慣れで一瞬の合図でみんなピタッと合う訳です。
オーケストラで弾く時は、ソロや室内楽と全然違って大きな社会というか”会社”に属しているような感じで、みんなとずれてはいけない訳です。ずれるくらいなら弾かない方がいいくらいです。

私は、私も慣れるまで分からずにぼろぼろと1音残ってたり、遅れたり・・・して、指揮者に睨まれてましたが(未だにボロをすればすぐに睨まれるのは当たり前ですが少しは心臓に毛が生えたでしょうか?!(苦笑)、段々慣れてきたらこっちも開き直って、すみませんね~~。という感じでコンタクトを返したりします。
この距離で睨まれたりするので、前はよく今回で首がとぶ~~と冷や冷やしながら弾いたりしてました。
前にドイツで2小節くらい和音がチャ~~~~と伸びている間に、何か即興で適当にきれいなメロデイーを弾いて~~~~と指揮者が手の平をぴろぴろと=(何か弾いてという合図)、取りあえず何か弾いて、でもまだ手の平をひらひらしているので、もう弾けないよ~~とこっちは手の平を返して肩をすくめる合図をしました。
すると日本人=シャイなイメージがあるで指揮者にそんなことをした人はあまりいなかったらしく、噴出してました。まあ、笑って許してくれたので良かったですが。
そんな急にずっと即興しろっていったってね~~~。なんて。本当はできないといけないんですけど。(苦笑)
舞台後ろのオルガン
ということで、オケの中でも色々ですが一緒にコンサートを始めて1年半くらいが経ち、始めはよそよそしくしていたフランス人もほとんど顔なじみになりました。やはり慣れる時間というのは必要ですね。

今回はイギリス人も3人居て一緒にお茶したり電車の中で話てフランス語と英語の良い勉強になりました。
ということで、3月のコンサートまで一先ず休憩です。
4月に日本でチェンバロソロリサイタルを2回企画していますので、そちらの準備も始めないといけません。またお知らせをきちんとします。

お時間のある方、チェンバロを聞いたことのない方もご興味がありましたらどうぞお越し下さい。
まだまだ珍しい楽器であるチェンバロを気軽に聞ける機会を増やせていけたらいいなと思っています。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。

ちびっ子コンサート終了/le concert pour les enfants a fini!

皆さんこんにちは。
雪が降った日のオペラ座前
パリも極寒の時期はどうにか過ぎ去ったようで、日も長くなりバルコニーのパンジーも雪が降った時にはまるで”ほうれん草”のように縮んでしまいましたが、また咲き始めましてよく生きていた~~~という感じです。
植物は強いですね。
さて、パリコンサートが無事に10日ほど前に終わりほっとしていたら、3日前からオーケストラ Les Sieclesのリハーサル、コンサートが始まりました。
今回は、2日間リハーサルに3日目の今朝は週末のちびっ子コンサートがパリのCite de la musiqueで行われました。朝早いお陰で今週はずっと寝不足で疲れが溜まり、右肩もどうにも凝ってしまいこれはいかん!
ということで昨日リハーサルから帰宅後久しぶりに寝れるだけ寝ました!!簡単で一番体力回復!
明日は日帰りでお隣のベルギー、リエージュ劇場という所でコンサートです。
プログラムの詳細はこちらオーケストラのホームページからご覧いただけます。
皆さんは今年の抱負など決めましたか?
私は特に何も決めたわけではないのですが、今まで気が付かなかったというか見過ごしていた?自分に甘い点、ボロボロな所が目に付くようになり、こりゃ~~~あかん!と改善中です。
あんまり大きな抱負という感じではないですが、できることからどうにかしようよ。という感じでしょうか。(笑)
14年前に日本で猛烈にフランス語を勉強してから、ずっとその記憶に頼ったままどうにかパリで4年生活してきたのですが、このままではいけない!
と思い立ち、発音記号、文法、作文、聞き取り・・・などからもう1度やり直し始めました。
気楽に続けれるフランス語と日本語の交換ペンパルを南仏に住むフランス人女性と始めましたが、ま~~~何と多い間違い!
3行くらいフランス語で私が書いたメールに対して、説明も含めると倍の6行くらい真っ赤に赤ペン先生のように添削して返ってくるので目から鱗が落ちる!くらいに、こんなミスもあんなミスも!!とお恥ずかしい限り。
ので、普通に日常生活などについて1ページ分書くと2ページくらいになって返ってきます。
そして、赤ペン先生の添削メールは文面だけプリントしてノートに貼り付け、繰り返し間違えているミスや分かっていない文法など隣に書きだし、その部分を自分で復習していけば少しは間違えが減るかな?と。
そして、ずっと今まで間違えたままで何百回と使い続けてきたか・・・と思うと赤面ですね。
ということで、やばい状態を知らないことほどやばいことはない!!=知らぬが仏
を思い知り、時間のある時に基礎からやり直しています。
でも、毎日使っている表現ですから、すぐに役立てれるのでありがたいですね。やはりプライベートでも仕事でもきちんと話せるというのは、やはり初対面の人などは特に相手がどういう人かを判断する大事な基準になると思います。
フランスのお役所や郵便局、普通のお店は日本のように”お客様は神様~~”なんていう言い回しも存在しませんし、逆に”あんた何しに来たの?” みたいな、すごい悪い態度の方がほとんどです。
特に外国人ですから丁寧にきちんと自分の言いたい事を話すことはとても重要です。相手の態度があからさまに変わったりしますし、もし説明できなかったらどうなっていただろうか・・・と思う場面も昔からよくあります。
昔、パリに予約していたホテルにUeyama でなくVeyamaで間違えて登録され、予約がないから満杯!と言われて放り出されそうになったり・・・

語学は常に何か続けて行きたいと思っているので、フランス語がある程度復習できたら英語もきちんとブリテイッシュの発音をイギリス人に習いたいなあと思い始めました。
アメリカに住んでいたとはいえ、アメリカ人のように母音をあそこまで開いて発音するのは何となく抵抗があり、パリに居る間に会う英語圏の人はイギリス人も多く、イギリス英語の方が何となく品があるかな。と思い始めました。まあ、今からマスターするのは相当根本的にどうにかしないと無理かと思いますが。母音の発音の違いを知っておくだけでも随分違うのでは?と思います。
今は、12年の海外生活で英語とフランス語がぐっちゃぐちゃになってしまい、からまった毛糸玉のようになってしまっているらしい・・・ので1本1本ほどいていくしかないらしいです・・・・
ということで10年以上のつけは大きいですが本人以外にどうにもできませんので。観念して。
ということでフランス語をどうにかするのが1つの今年の目標。
あとは、チェンバロソロのフランスのレパートリー、またチェンバロのアンサンブルは常に即興演奏をするのですが、まだまだ17世紀、18世紀、ドイツ、イタリア、フランスのスタイルを分別できていないのでまた根本から自分でやり直したいと思っています。
また、チェンバリストに一生つきまとう“調律”。
これも私は苦手分野なのですが、今まで適当に調律してきましたが、これも限界!やはり耳で全て聞き分けてどんなコンデイションでもどの調律でもできるようにしないと仕事が務まりませんね。
などなど。
ということで、今年の抱負?というよりは改善したいことが山のように見えてきた=どうにかしたいと思っております。
あとは、時間にルーズであったり・・などなど。
でも良く考えてみると時間にルーズ=自分に甘い=気が付いても、まいっか。と済ませちゃうという性格がX(バッテン)な訳で根本的に自分に甘い性格を自分に厳しく制していくということが現実的に見て必要なことなのでは???
と思う今日この頃です。

トリオコンサート2回目終了!/2ème concert de trio a fini!

一昨日に続いて昨日はパリのエコール・ノルマルにあるコルトーホールでトリオのコンサートがありました。
お陰さまで初めての自分のチェンバロでのコンサートも無事に終えられて、運搬をしてくれた方、オーガナイザーそして来て下さった方に心から感謝の気持ちで一杯です。

なかなかパリでコンサートをオーガナイズするのは大変なことですが、多くの方達のお陰でできたコンサートだと思いました。
1日目のコンサート後に3人で家に寄って録音を早速聞きながら各自のパートでテンポ感が良くなかった、音程が悪い、もっと相手の呼吸に合わせる所・・・などをチェックしたお陰で弦の2人は翌日朝練習していたようですが、私はチェンバロをシャトーに置いてきて家で練習できない為、再度録音を翌日聞きながら和声やタイミングなど再確認をしました。

実際に指を動かす練習よりも、頭の中の回転の問題も大きいと思います。私は頭の回転がもっと早くなって楽々即興演奏をしながら相手の音をもっと聞けるゆとりが必要だな~と普段から思います。
やはりその為には曲のハーモニーが体に入って次にどういう進行が来るのかまる暗記していれば、きっと自由に弾けるんでしょうね~~。まだまだです。

昨日は、5時半の本番に対し、楽器の搬入が2時半からということで時間的にぎりぎりで、チェンバロも空気、湿度に慣れて音が鳴り始めるまで少し時間がかかったようです。
ピアニストの来てくれて友人は、楽器も後半に向けて鳴りだしバランス良くなったと言っていました。
私達3人も後半の方がリラックスできました。やはり3人、2人、1人で弾くのは全然感覚というかバランスが違い、1人で弾くソロの曲が一番深い呼吸が入りホールに響く自分の音をゆったりと聞けました。

相手に合わせる際にも自分の呼吸が乱れなければベストですが、なかなかまだコントロールできていませんね。やはりソロで自分の呼吸、世界に入った後は楽にラモーの最後の曲を演奏できました。
明らかに前半よりも後半の方が雰囲気も馴染み、楽器も鳴り、演奏側も緊張が取れたようですが、願わくば始めからそんな状態から始めれたらベストだなと思い、とても良い勉強になりました。また、次回の課題になりますね。

オーケストラなど大きい編成の時よりもやはり人数の少ない室内楽は大事なタイミングも合わないとどうもしっくりこないことがあるのでいつも改善する場所があります。


来週はオーケストラLes Sieclesとヴェルサイユ宮殿のテーマで子供の為のコンサートをパリのCite de la musique(Webサイトでライブ録画が見れます)とベルギーのリエージュでコンサートです。

自分のチェンバロは子供の様に心配もするので、オーケストラの仕事は全て借りて用意してくれるので気楽です。

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