フランスには多くのシャトー(お城)が残っていますが、パリから1時間ほどの郊外にフォンテーヌブロー城があります。
この1万7000ヘクタールにも及ぶお城は、古くは12世紀からフランス国王が狩猟を楽しむ際の滞在場所として建築され始めたそうです。
ここは、もともと国王の寝室であったのを、1808年にナポレオンが玉座の間に変えたそうです。毎週、日曜日にここで推薦の儀式や宣誓の儀式が行われていたそうです。権力を象徴する装飾ですね。
お城と言えば、ヴェルサイユ宮殿が有名ですが、このフォンテーヌブロー城も、実はアンリ2世・4世、ルイ13世・14世・15世、マリーアントワネット、ナポレオン1世・3世と名だたる国王や王族が住み、それぞれの時代に増築をし、住んでいたそうです。
長さ60メートルの*フランソワ1世*の回廊。
ここは、国王の住居と隣に建てられて礼拝堂をつなぐ目的で、1528年に建てられたそうです。この回廊は国王専用の回廊で、気に入った人にしか見せなかった(!)らしいですが、後に一般にも開放されたそうです。
そして、あのレオナルド・ダ・ヴィンチも最後はフランス国王の庇護を受け、このお城で息を引き取り、あのモナ・リザが保管され、ヨーロッパ有数の文化の中心となっていたというから驚きです。
16世紀に聖王ルイが立てた三位一体礼拝堂。フランスとイタリアの彫刻家や画家によって、素晴らしい装飾がなされています。
昔から、芸術の流行はイタリアが発信地であった為、フランスは常にイタリア様式に憧れ、多くのイタリア人画家や音楽家を招いていました。このフォンテーヌブローの宮殿内にも、多くのイタリア画家により、ルネッサンス様式などが取り入れられ、とても興味深いです。
同じ時代に、やはりバロック音楽も、イタリアが盛んでフランスの作曲家はその様式を模倣し、上手くフランスの趣味と融合させて、多くの名曲が生まれていました。
そして、これらの素晴らしい礼拝堂や舞踏会のお部屋などでは、宮廷音楽家が演奏していました。常に音楽・芸術と人々の暮らしの趣味、趣向というのは関りがあったのだなあと感じますね。
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