ヴェルサイユ宮殿内には放牧がされ野菜園・植物園が広がる、まるで田舎の村のような一角があります。
これはルイ14世が、マリーアントワネットに1774年にプレゼントした気ままに過ごせる空間で、しばしばアントワネットはヴェルサイユ宮殿内の付き合いに疲れた際に、彼女の祖国ウィーンを思い起こされる素朴な田舎村に逃避したのでした。
プティ・トリアノンは植物園の中に建てられ、外観はローズ色の大理石で作られています。
プティトリアノン内の階段にはマリーのイニシャル*M*がふち取られています。
マリーアントワネットの希望により絵画的なイギリス風庭園が設計され、1780年代に完成しました。
その際に、*愛のお寺(Temple of Love)*や植物園・野菜園で取れる新鮮な野菜でランチを楽しむパビヨン(Belvedere)が作られました。
また、彼女と子供達の為に田舎風の家を作るように希望し、風車小屋や劇の一場面の建物が実際に建築され、アントワネットの親しい友人達はここで夜会やビリアードを楽しんだのでした。
ウイーンに居た頃よりコメディのクラスを受けていた演劇好きなアントワネットの為に、1779年には劇場も作られ彼女自身がジャン・ジャック・ルソーの演劇などを演じていましたが、祖国の母、マリア・テレジアが亡くなったのを期に観客者として楽しむようになりました。
後に、このアントワネットの賭博により多大な借金と膨大な出費が国民の反感を募らせ、フランス革命の1つの要因とつながっていくのですが、確かにヴェルサイユ宮殿の贅沢さというものは、想像を絶するものですね。
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