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claveciniste et pianofortiste

レコード芸術6月号特選/La selection dans le CD magazine

皆様こんにちは。

5月21日(月)に発売された、レコード芸術6月号にバッハ:ゴルトベルク変奏曲が特選​に選ばれました。
全く思いがけず、こんなに素晴らしい事が起きるとは!
本当に嬉しい限りです。
レコード芸術バッハ:ゴルトベルク変奏曲批評。
批評より
濱田 滋郎
【・・・ともかく植山けいは、この楽器に出会ったとき、これで【ゴルトベルク変奏曲】を弾きたい、と切望したらしい。その夢を叶えての録音であるだけに、これは大いに気分の乗った、自分の持てるものをすべて傾注した演奏だといえよう。変わった趣向は凝らさず、着実かつ正確人弾き進めていくが、聞きごたえは十分ある。原則としてリピートを忠実に行なうが、第13,15,25曲など店舗を押さえてじっくりと奏でる演奏ではそれを省く。…】

茄子田 務
【・・・とにかく華やかで奥深い響きだ。主題は落ち着いた店舗で弾かれ、その後の変奏の解釈は標準的だが、演奏そのものに表出力があり、装飾音も気が利いている。そして闊達な指廻りとパッション。楽器が鳴っているし、一音の持つ味わいが格別だ。構造的で静的、繊細に陰影ずけるというよりは、音楽に没入し、率直に個々の楽曲の情感をダイナミックに引き出してゆくタイプなのかもしれない。

石田 善之
【録音評】
非常に自然な距離感や広がり感を利かせる。立ち上がりと響きとのバランスもほどよいし、全体にたいへんクリアで曇った感じがいっさいない。
録音はスイス、ノイシャテル博物館で、それなりの響き感も味わえるが、大きな空間を思わせる響きとは異なり、むしろ輝かしい響き感ということになるようだ。


もう1枚のラファエルとパスカルと録音したデュポール・チェロソナタも準特選に選んで頂きました。
高橋 昭
【・・・ピドウーのチェロは陰影を伴った音が美しく、表情も豊かで、旋律の魅力が十分に伝わってくる。
特に緩徐楽章では落ち着いた感情を保ちながら、明暗の変化を生かして演奏しているので、表情に深みが加わっているし、急速楽章では音楽の骨格を浮かび上がらせているが、音色の変化も楽しめる。】

大木 正純
【チェロと通奏低音のためのソナタ集】作品4全6曲も、これが世界初録音とある。たいへん貴重なレコーデイングだ。・デュポールの伝記が仮にいくつもあったとして、それを虱潰しに読むよりも、この1枚はデュポールの実像をはるかにいききと私たちに伝えてくれる。
ソナタ第1番・第一楽章にいきなり聞かれる、華麗でのびやかなヴィル等オーゾ性が、疎なあt州のほとんど全体に一貫して浸透する、音楽の基本コンセプトである。パガニーニやリストの様な意味での技巧誇示の精神とは少し違うのだが、少なくともチェロの最高度の技が、終始、作品の大前提としてあることは間違いない。この名技性は、おそらく時代をはるかに超越したものであったことだろう。
念のために述べておくがむろん技巧オンリーではない。ソナタ第3番終曲の軽快な機動性、唯一の短調作品である第2番の譜かい憂愁の色、あるいは第5番アダージョ楽章のロマンティックな陰影など、聞くべきものは少なくない。
ピドゥー(父ロランではなく息子ラファエルの方)の果敢なチャレンジに大きな花束を。】

という大変嬉しい批評を頂きました。
これから、ラファエルとパスカルにも批評内容を和訳してパリへ送ります。とても喜ぶと思います。
また、ラファエルの活動するトリオ・ワンデラー25周年記念のHarmonia Mundiからリリースされたばかりの、ベートーベンピアノトリオ全集も批評に載っています。


安田 和信(音楽学)
【現役ピアノ・トリオとして最も継続的な録音活動を誇る同団体は、今年が設立25周年。それに合わせてか、ピアノ線重奏曲の歴史におかえるもっとも重要な作曲家の全集が出た。・・・筆者がとくに印象的だったのが第1番第1楽章:多くの演奏では落ち着き払ったテンポになり気味。だが、本盤では音の持続を抑制した録音のために、よりアグレッシブなテンポを採用できるのである。
・・・筆者としては第1番の、突き抜けた解釈に度肝を抜かれたのだった。】


表紙をあけてすぐのKing internationalの宣伝欄には、上記バッハ、デュポール、ベートーベンのCD3枚の他に、デュポールの下に私が所属させて頂いているパリのオーケストラ(レ・シエクル)の日本デビューCDも紹介されていました。
偶然ですね。

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