• Go to Japanese Page
claveciniste et pianofortiste

4月10日パリ★プラザアテネコンサート/un concert au Plaza Athene a Paris


皆様こんばんは。
今日、運転していましたら、色々な所で紅白の梅の花が咲き始め、何とも気持ちの良い日でした。

4月10日【火】★プラザ・アテネでコンサートがあります。
パリの中でも世界中のVIPが宿泊すること有名な5つ星ホテルです。

19h30 シャンパンのアぺリテイフ
20h フランス料理を贅沢に楽しんで頂き
21h ≪マリーアントワネットのお部屋≫でコンサート
ラファエルと私でデュポールのチェロソナタやバッハ、クープランのプログラムを演奏致します。



ご興味のある方は、こちらより詳細ご覧ください。
チケット代は何と150ユーロ!

プラザ・アテネのミシュランレストラン★アラン・デュカスでシャンパン&Dinnerを頂くと、10万円は軽く飛ぶそうですので、これを高いとみるか安く見るかは、人それぞれでしょうか。

Le Plaza Athénée lance une nouvelle saison musicale inédite pour les soirées « Harmonies du Soir »

Mardi 10 Avril: Musique de chambre :
Kei UEYAMA (Clavecin) et Raphaël PIDOUX (Violoncelle) dans des œuvres de Bach et Couperin.
Prix par personne (cocktail à 19h30, récital à 20h et dîner au Relais Plaza à 21h) : 150€.
Pour votre réservation, veuillez appeler le 01 53 67 66 08.

ヴァレンシエンヌコンサート終了/Le concert a Vellenciennes

今週末は、パリからTGV高速列車で1時間半の北フランスで4月末に来日するパスカル・ジョパール女史とガンバ&チェンバロのDuoコンサートをしてきました。
到着してみると、嬉しいサプライズ!
素晴らしいブリューゲル、ルーベンス、ワトーと言った名だたる名画のある美術館でのコンサートでした。

パスカル。チェロだけでなくヴィオラ・ダ・ガンバ奏者です。



ルーベンスの間での80人チェロコンサート!ちびっ子も参加。
こんなコンサートが企画できるなんて素晴らしい環境ですね。

名画はまたUp致します!

シャトレ劇場コンサートNo.2/Le concert au theatre du Chatelet

調律も無事に終わり、リハーサルをし、コンサートです。

ラジオ局、銀行などの企業のスポンサー、プレスの記事を書く人たちが、チェンバロのすぐ前に紙とペンを持って座っており、何回もパリでコンサートをしているにも関わらず、何ともいえぬ集中密度の高い空間で、珍しくかなり緊張してしまいました。
調弦中
やはり【本番】=生き物でどうなるか分かりませんね。
ともて良い勉強になりました。
Integral Classicの社長、Flavienのスピーチでコンサートが始まります。
ラファエルが演奏前にデュポールについて説明します。

今回は、45分のプログラム3枚のCDの紹介として構成しました。

①デュポールのソナタ4番
②バッハ:ゴルトベルク変奏曲より6曲+アリア
③バッハ:チェロ無伴奏組曲
④デュポール:チェロソナタ5番

バッハのソロ。
コンサート前に、ラファエルあ【演奏前に何かちょっと話した方がお客さん喜ぶよ!】と。
出た!
やっぱりトーク?!しかも、なんちゃってフレンチじゃあかんでしょ。
パスカルに何を言いたいか伝えて、正しいフランス語で話してもらい、メモする事に。
でも、逆に自分の言葉でない言い回しで話そうとすると、緊張しますね。
ということで、この【トーク】が頭の中で一杯!!になってしまい、かなり緊張しました。

5年前の東京でのコンサートでも、トークを慣れないのにしようと色々と盛り込んだら、
緊張して兄いわく【緊張して、楠田枝里子みたいに声が高くなってて面白かったよ】とからかわれましたが、呼吸が入らなくなると、何故か高くなる。
おまけに、日本では【チェンバロが栄えていたヴェルサイユ宮殿の頃は、江戸時代の松尾芭蕉が奥の細道を書いていた頃で・・・】と言おうとしたら、緊張して
【ま、ま、松葉!(まつば 芭蕉!あ、松尾 芭蕉】!!
という位で聞きにきてくれていた友達が、(けいちゃん、日本語より他の言語の方が良いのかな?)と話していたそうですが、何語でもあかんのです!!

ということで、昨日も話し始めたら声のトーンがちょっと高く、慣れない単語を言い直し=私のボキャブラリーでなかったので、それで気があがってしまい、その後に6つだけ抜粋して変奏曲を弾くというのは、結構大変でしたね。

昨日は、初めそんなハプニングトークの後、(16変奏曲(フランス風序曲)とんで26-30変奏曲+アリア)を弾き音楽の中に集中するまでに時間がかかりました。
コンサートを終えてパチリ!
これも、やってみないと分からないことですね。
11月にすでに北フランスでラファエル&パスカルとほぼ同じプログラムで演奏していたのですが、その時は大きな教会でお客さんと離れていたので集中しやすい舞台でした。
コンサート終了後、お腹ペコペコの弾いた人たち&裏方&知人で打ち上げ。
月10日のプラザ・アテネ、東京公演でも同じプログラム
なのですが、この抜粋に関しては、考える余地あり。
と昨日の本番で大いに学びました。明後日は、北フランスのバレンシエンヌという街でパスカルとガンバ&チェンバロのコンサートです。バッハのトリオソナタは難しい!ということで、今日と明日はその練習。
その他、マレ、フォルクレなど名曲があり、弾くのも楽しいですね。

シャトレ劇場コンサート No.1/Le concert au Theatre du Chatelet

皆様こんにちは。
通常だったらまだ肌寒いか雨の多い【パリの春】ですが、こんなに晴天続きのパリは大変珍しく、19度まで気温が上がっています。
シャトレ劇場の中フォアイエから見える景色。右側奥に見える2つの四角い建物がゴシック建築で有名なノートルダム寺院、セーヌ川、広場となっています。
広場左手には数年間閉鎖して修復・お掃除をしていた同じくゴシック建築の塔がそびえています。その向こうにはパリ市庁舎やデパートが普通にあります。街の真ん中にこういう歴史的建造物が普通にあるのもパリの魅力です。
昨日はCDリリースコンサートがシャトレ劇場のフォアイエ(ラウンジ)で行われました。
シャトレ劇場は、セーヌ川に面して広場があり《渋谷のハチ公》の様に待ち合わせ場所としても使われるパリ中心の大変便利な立地にあります。
シャトレ劇場入り口
コンサート開始19時半ですが、チェンバロが搬入する頃の15時ごろ到着。ちょうど、チェンバロを組み立てていました。
普段は、コンサート会場の休憩に、ここでシャンパンなどを飲む場所として使われているフォアイエですが、ここでも十分コンサートができる天井の高さと部屋の広さです。
約3ヶ月パリのチェンバリスト10人に聞いて回っても見つからず、最終的にパリの有名なチェンバロ製作者マルク・デュコルネさんのフレンチ式2段チェンバロを貸していただける事になり、大変ご親切にして頂き感謝です。

調律、調整に来てくださったパトリックさんはCite de la musiqueの楽器博物館にあるオリジナルチェンバロの調律も毎月1回行ってしているベテランです。
一通り練習して、隣のホールを覗いてみました。現代音楽とのコラボレーションか、舞台上には沢山のTV画面があり色々と照明等チェックしていました。
圧巻ですね。さすがパリ随一の劇場です。
最後に来たコンサートは・・・?と考えていたら、
ブラッド・メルドーのJazzのピアノソロのコンサートでした。
この劇場からブラボーが四方八方から飛んでくるくらい、沸いていましたね。彼のJazzは10年位前のボストンからパリ、東京でも聞いていますが、クラシックベースのテクニックとアイデアでありながら、即興する時には彼独自のハーモニーで、5秒聞いて、ブラッドだ!と分かるキャラクターとデリケートなタッチがあり、パリを含め世界中で大変人気です。

友達がアメリカ人のボビー・マクフェレンのコンサートへ行ったときに、お得意の《Ave Maria》の伴奏パート=~ドミソドミソドミ~の部分を見事に歌うのですが、その際に通常は会場のお客さんにメロデイーを歌ってもらいます。
しかし、その日はなんとオペラ歌手のプラシド・ドミンゴが会場に居たと言う事で、ボビーが、ではドミンゴにソロをお願いして・・・と言い、
お客さんの居る会場からドミンゴのソロが、そして舞台からはボビーの歌声が聞こえ、Super!!だったということです。
そんな嬉しいサプライズがあると会場は相当沸くでしょうね。ブラボーの連発だったそうです。私はチケット完売で逃してしてしまいましたが。
楽屋として使われているフォアイエ横の《ガラスの間》。綺麗なのは良いのですが、コンサートは3部形式で3時間に及ぶ長さにかかわらず、ここからトイレへ行けない!
2時間待って最終の演目で弾くピアニストは、トイレに行けないの?!と呆然。
彼女は10月に日本へ演奏旅行へ来る予定なのですが、冗談で日本では、こういうオーガナイズはないからね。(笑)と話していました。
コンサート入り口ではこの3日間のリリースコンサートで紹介されるアーテイストのCDが販売されています。
長くなりましたので、次へ続く・・・

3月29日パリシャトレ劇場コンサート/Le concert au Theatre du chatelet a Paris

皆様こんにちは。
デュポールチェロソナタとバッハ:ゴルトベルク変奏曲のCD2枚も完成しました!

昨日のリハーサルの際にフレンチジョークで、デュポールCD表紙に使った陶器のチェロ弾きと練習の際に使った(マカロンで有名なラデュレ色のチェンバロ)でパチリ!
1000枚製作したうち500枚のダンボール(!!)は日本へ運ばれます。
本日、パリのシャトレ劇場のGrand FoyerにてCDリリース記念コンサートがあります。
15ユーロ(1700円)という親切値段で3部構成です。
まずラファエル、パスカル、私でDuportのトリオ,その次にソロのゴルトベルクを演奏予定で、その後は休憩を挟んでパーカッション、ピアニストの演奏も聞けます。
Integral Classic【レーベル】が定期的に行っている最新リリースのCDに合わせてプレス発表なども含めて行っているコンサートです。
パリで、お時間のある方は是非お気軽にお越し下さいませ。
デュポールのCD円盤には11月に私がポツダムのサンスーシー宮殿へ行った時の写真がイメージ画像に使われ、バッハのCD円盤にはルッカースチェンバロに描かれている猫ちゃんが【回ります!】

3月号のパリ音楽情報誌【Cadence】に、広告が掲載されました。
日時詳細は以下の通りです。
2012年3月29日(木)19h30~
パリ・シャトレ劇場(Le theatre du Chatelet a Paris)

メトロ:シャトレ下車/Metro:Chatelet
【チケット予約】当日券15ユーロあり
Fnac チケットセンター
www.chatelet-theatre.com
tel/01 40 28 28 40

お時間のある方、またご興味のある方はどうぞお気軽にお越しください。

本日使用するマルク・デュコルネのフランス式2段チェンバロ。デュコルネのアトリエへ2日間練習へ行きました。
鍵盤の周りの装飾は画家さんが描いた模様を紙に印刷し、貼ってあります。実際に画家さんが全て描くよりも早く、安価でできます。アントワープのルッカースファミリーも16世紀にこの手法を使っていました。
響板の装飾
入り口にはチェンバロの断面で切った模型がありました。分かりやすいですね。
その反対側には何と私のチェンバロを3年前?装飾してもらったシャルルがお仕事していました。久しぶりの再開。このチェンバロは中国へ行くそうです。
中は1台1台違う装飾です。
今日のプログラムを1ヵ月後に東京でも演奏しますので、お時間のある方はどうぞ汐留&仙川コンサートへもどうぞお越しください!
チケットも汐留は半分以上ご予約が入りましたので、お早めにどうぞお申し込み下さいませ。

1回目コンサート終了!/Le 1er concert a fini!

昨日、無事に1つ目のコンサートがCIte de la musiqueで終わりました。
チェンバロ到着。カバーをはずしている所。チェンバロ(三角形の家具のよう)+足台に分けて運び、台の上に載せるだけです。
時差でゲネプロが始まる前の移動時間は、バスで朦朧としていましたが、弾いているときはそんな暇なく、無事に終了してほっと一息です。
ゲネプロ開始前
チェロ、ガンバ、ファゴット
楽器博物館、コンサートホールのあるパリのBunkamuraのようなCite de la musique.

楽器博物館のチェンバロの広告。反射して見えにくいですが、名だたるオリジナルのチェンバロが沢山あり、オリジナルチェンバロでG.レオンハルト(毎年やっていました)やルセなどのコンサートも定期的にあります!

Cite de la musique 2011-2012の広告、カタログの表紙。
フェルメールの『真珠の耳飾の女』のモダンアート版?何と、ごみ袋!!!受ける~~~!これは、パリだから企画が通るんだよな。と思いました。日本では却下されそうですが、こういうウイットに飛んだフランスのセンスには、みんなちょっとはにかんで笑いますね。

本番前の舞台裏。みんな調弦したり、ヴァイオリンのルーシーが固まってポーズしてくれました。
いきなり、本番直前にオーボエが壊れた!と修理中。アムステルダムで一緒に勉強したマチューは、オーボエ製作も1月に1本製作しているそうで、すぐに修理!瞬間接着剤で急いで付けていましたが、大丈夫だったようです。
本番が始まり、今回はラモーがテーマで子供の為の教育コンサートだったので、分かりやすくガボットやメヌエットなどのスタイルやカデンツァなど音楽の仕組みを説明したり、歌手による『お茶の間劇場』みたいな短い劇+室内楽を組み合わせて、音楽劇みたいな物をやったり、子供が飽きないように早いペースで1時間のコンサートになっています。
最後の方にチェンバロソロも弾く事になっていたのですが、いきなり指揮者が近ずいてきて
『日本から来たKeiにチェンバロの事をちょっとお話して貰おう!』とアドリブで。
一瞬???
と思いましたが、遅し。マイクが目の前に。
常に頭の隅に『フランス語コンプレックス』があるので、ぎょえ~と思いながらも、
”チェンバロ=ヴェルサイユ宮殿の時代に栄えた楽器で、ピアノはまだ存在していなかった事。ピアノとチェンバロの構造の違い”など話しましたが、ゲネプロ終了後、きちんとしたフランス語で話さなければあかん!
と思い、隣に座っていた友達にフランス語チェック、やはり”du “や ”de“など細かい部分が間違っており、紙に書き本番のあんちょこにしました。
が、
またもや、『演奏する曲について教えて』
と追加のアドリブ質問。
ガボットと変奏曲という説明をして演奏し、無事に終了。
でも、考えてみると11月にラファエル&パスカルと北フランスで400人の子供たち=合計11クラスもの小学生にチェンバロ、バロック音楽の授業をした時に、チェンバロの説明などをしたお陰で助けられたなと思いました。
何でも、失敗を繰り返しながらでも、経験しておく事は大事だなと思いました。

コンサート終了後、楽屋口前で。
隣のCafe de la musique(音楽カフェ)でランチ

来てから5日間パリは素晴らしい快晴続きで桜のお花も咲き乱れ、何とも嬉しい限りです。

チェンバロよりパン?/"du pain" plus qu’un clavecin?

皆様こんばんは。
今月の【ぶらあぼ】に4月25日仙川アヴェニューホールの広告が掲載されたせいか、このブログのアクセスが少しずつ増えています。ありがたいですね。

少しでも多くの方に日本初演のDuportのチェロソナタを聞いて楽しんで頂きたいです。
フォル・ジュルネ祭で毎年お馴染みのラファエル・ピドゥー氏のバロックチェロ(ガット弦)でのバッハ・無伴奏チェロ組曲などは、さすが!という感じで、11月にフランスで行ったコンサートでも、聴衆からの拍手が一際大きかったです。
モダンチェロでベートーベン、ブラームス~近現代まで何でも弾けてしまうラファエルですが、バロックチェロもフランスの第一人者クリストフ・コワンに師事し、彼のアンサンブルでもよく一緒に弾いているので、モダン&バロック共に第一線の人たちと共演しています。
さて、東京コンサートと同時に、パリのコンサートの準備の為に、毎日パリのラファエル&パスカル&レコード会社の社長さんと連絡を取って、詳細を確認しています。
今一番困っているのはチェンバロ!
シャトレ劇場のコンサートのレンタルチェンバロが見つからなく・・・(汗)相当焦りますね。
本当に。
距離があるだけに、私がメールで聞いても返事は半日後=日本の翌日、
【やっぱりダメ】という返事の後、次に聞く人のコンタクトを探すまでまた大変・・・
ということで、かれこれ1月からすでに3月になってしまっても見つかっていません。

チェンバロは、1台1台装飾も違う様に、ミリ単位でタッチも違うので、やはり知らない楽器は初対面の人に会うような気分で不安です。1回でも弾いたことのある楽器であれば、どういう音色とタッチだったか、プログラムに合いそうかが想像できるのですが、難しいですね。
そして、楽器を借りるというのは、とてもデリケートな事で誰にでも聞けるというものでもありません。音楽家にとって楽器は一番大事なもので、いわば【宝】の様なもの。
それを、赤の他人に貸し、チェンバロは家ー劇場まで運搬しないといけないので、その間に壁などに当たらないかは、いつも冷や冷やして私も見守りますが、その為に楽器保険に入り、チェンバロを運び慣れているプロの方にお願いします。
チェンバロを、例えば1度壁に当てただけど、場所が悪ければ外のケースがひびが入ったり、数か月の修復を必要とする場合もあります。
この様な事を踏まえても、ほいほいと鉛筆を貸すように人に貸せないのは誰もが同じ気持ち。
それを分かったうえで聞くので、聞くときもとても気を使いますね。

楽器と同じで住んでいないと不便なのは、これは、家も同じで3週間の滞在をどうしようというのは、もう住んでいないので、当たり前ですが不便ですね。
ということで、一緒に演奏していたヴァイオリンの友人宅やピアノをお持ちの練習もできる日本人の方のアパート、ラファエル&パスカル(ご夫婦です)+3人子供が居るお家に、ちょっとずつお世話になる事になり、お寿司大好きの5人家族の為に、【ちらし寿司でも作ろうかな?】とこの間【寿司太郎】を見て思わず買ってしまいました。みんなSashimi~~と言ってきちんとお箸で食べています。
この間、家に行った後には、私の口癖【Comment dit-on..】何だったっけ?とオウムの様に何回も日本語発音で物凄い早く言っていたらしく、その後ラファエルの子供たちの間で面白がって真似をしていたようです(笑)
今度は、”フランス語の発音も習おうかな?”なんて。子供の音楽教室で習っていたときは、よく聞いたり、直してもらいました。先生としの顔丸つぶれですが、子供の方が素直に喜んで教えてくれます。
ラファエルの末っ子の女の子は大のキテイちゃん好きで、とても可愛く最近ガンバを始めたそうです。チェロでなく、いきなりガンバを弾きたいという環境は親がチェロ&ガンバ奏者だから自然なことですが、日本だとガンバに出会うまでかなり時間がかかったりしますね。

それは、チェンバロに出会うまで高校、大学までピアノをやって居るというのが日本では多いのと同じで、私も高校生の時に初めてチェンバロを聞いたり、触れたりしました。
フランスではチビッ子の8-9歳からピアノを知らないままチェンバロを習い始める子たちが多いので、今の20-30代の目覚ましいフランス人のチェンバリスト人口と活躍はその様な環境と整った環境の違いから出ていると思います。まだまだ、残念ながらチェンバロ人口は日本ではかり少ないようです。
パスカルはヴィオラ・ダ・ガンバも演奏しますが、ガンバ奏者の竹澤君が、コンサートの楽器紹介で【外人のガンバ奏者はお箸の様に弓を持つので、比較的お箸を上手に持てる人が多い・・・】と以前話していました。おかしかったですね。でも、実際パスカルも器用にお箸を使います。
余談ですが、お箸=フランス語でバゲットbaguetteと言います。
日本では、バゲット=フランスパンでお馴染ですが、
フランスでは、お箸=2本のフランスパンみたいということでしょうか?面白いですね。
たかが3週間、されど3週間、毎日ご飯を食べたい私にとっては・・・短いような長いような。
ということで、パリ行のスーツケースには80%日本食で端っこにドレスがくるくるっと丸まってそうですね(花より団子タイプです
そして、帰りはマリアージュの紅茶20袋位、コーヒー、ワインからマカロン、パンまで!思わず買ってしまいますね。
この3週間で太りそうで怖いのですが~~!今しか食べれない!って前回の帰国前にマカロンを食べまくったら、やはりその後は、マカロンのお化けでなくお肉が~~~出現しました。
今日は、初めてカカオ&くるみパンを作ってみました。果たしてどんな味が明日の朝が楽しみです。
この1-2年、焼き立ての美味しいパン屋さんでフルーツぎっしり詰まった【Pain aux fruits・フルーツパン】やバターがこれでもか~!という位入っている”ふわっふわのブリオッシュ”など、思わず買ってしまい、早朝のタクシーの中でPain au chocolat・チョコパンをかじり、東京の家に到着するとほとんど朝なので、家族とこれまたパリのパンを食べるのです。
フォアグラや薄いプロッシュート、ソーセージ(これも美味しい!)は、肉類禁止なので税関で引っかかってしまう?という心配がありますが、【パン】は軽いし、すぐ食べれて、みんなに喜ばれ、税関の心配もないので良いですね。まさにパリの香ばしい香りを~~という感じでしょうか。
やっぱりパンと一杯のコーヒーだけはパリには譲れませんね。
南下してイタリアへ行った方がエスプレッソをもっと美味しくて安い!けど、パンはちょっとパサパサしている印象があります。

多分、パリのパンは日本のパンに比べてバターの量が2-3倍入っているのでは?と思います。帰国して、懲りずにパン作りだけは続いていますが、パリのフルーツパンを真似しようと思うと、まずお砂糖なし。そしてフルーツは日本のパンレシピよりも5倍くらい居れるでしょうか?
切った時に半分はフルーツやくるみ、ナッツでぎっしり!
というのが最高に美味しいのです。
とパリコンサートのお知らせを書くつもりがすっかりパン談義に・・・
音楽やっていなかったら、私はきっと農民かパン屋にでもなっていたのでは?と思います。
土や粉みたいな自分の手で触れて、練り練りするのが好きなんですね。何故だか分かりませんが。
今日も、どうでも良い内容で話が流れしまい・・・
反省しながらも直せないこの性格は一体どうすればいいのでしょうか?

スダン/Sedan

皆様こんにちは。
フランスもすっかり秋から“冬”へと移り変わっています。
何よりも冬時間になってから、さらに日照時間が短くなり、日中もグレーの空が多いと、どんよりと『ヨーロッパの冬が来た~』と実感しますね。

ヨーロッパ一大きいという北フランスにあるSedanのお城。9世紀に教会が建てられそれを取り巻く様に増築され、今の大きさになったそうです。
さて、パリ生活も残り10日?になりました。
気が付くと6月末のコンサートからあっという間でしたが、オランダ・ドイツ旅行1週間からパリへ1日だけ戻り、翌朝から5日間Sedanというシャンパーニュ地方よりも北のリュクサンブールに近いArdenne(アルデーヌ地方)にマスタークラス、子供の為の公開講座、コンサートをしてきました。
2つの塔はLa tour de Jemelles=双子の塔と言われています
今回もお馴染のラファエル&パスカル夫妻とのトリオで、行きの電車の中で1日目の午後から早速6歳ー10歳くらいまでの子供たちにチェロ、バロックチェロ、ピアノ、チェンバロを楽器とスタイルと共に紹介する公開講座が2クラスもあることを知り、が~~ん。というか
『え?知らんかった・・』みたいな。

結局5日間で11クラス、400人以上のちびっ子に私の謎のフランス語でチェンバロとピアノの違いを説明したり、クイズの様に子供達に質問したり、大変でしたね。
私『え~そんなにあるの?』
ラファエル:『ま~どうにかなるから大丈夫だよ』。と言って行きの電車で爆睡するラファエル。
いつもこんな感じです。
でも百戦錬磨でコンサートや修羅場を超えてきているので、本当にどうにかなるという良く分からない信頼感はありますね。ラファエル&パスカル夫妻は一緒に演奏していてもとても楽ですね。何の気負いもなく、存在感とやりたいことが分かりやすいです。
ここぞ!という本番には絶対にはずさない、度胸の強さと本番の強さにはいつも感心し、学びますね。まあ、2人はどうにかなるからいいのですが、私はやっぱり練習しないとあかんですね。
到着して急に、あ!ブラームスのソナタの始めだけチェンバロと比べると分かりやすいから弾こう!と楽譜を渡されました。え?ぶ、ぶ、ブラームスは、何年ぶりだっけな?という私・・・
しかし!今回もこの5日の間に何と3日目はトリオWandererのコンサートがリュクサンブールであるけど車で2時間だからOk.と言って午後4時くらいまで子供のクラスでチェロを紹介して、じゃあまたね。と出かけていく・・・
その夜は1000人くらいのホールでリストのプログラムでコンサートをして、終わってすぐ国境を越えて深夜過ぎに戻り、また翌日何もなかったように朝9時から教えるというハードスケジュール。
今回5日間滞在させて貰ったオーガナイザーの家。1000坪だそうです・・・あちこちにハーブやローズがあり、春夏はどんなにきれいでしょうか。
おまけに最後のコンサートが終わってご飯食べたら、パリに2時間ドライブで帰って、翌朝イギリスに飛んでこれまで違うモザイクカルテット(クリストフ・コワン)とコンサートと言って飛んで行きましたね。
それが今日で、明日はまたパリにとんぼ帰りでパスカルと3人でこの間録音したDuportのプロモーション用のフィルムを撮影予定。すごいことになってますね。
『で、何弾くの?』と聞くと・・・
『4番』と昨日コンサートで弾いた曲。
Ok~みたいな感じです。
子供たちに色々な楽器を見せる為に、バロックチェロ、モダンチェロ、ガンバ、小さい子供が弾けるサイズも持ってきて計6-7個かついでたでしょうか。さすが3人のママでもあるパスカル!4つの楽器も何のその!
まだ残っている数世紀前の城壁

実際にジャンヌ・ダルクなどの映画の撮影現場として使われたというSedanのお城
夜に城内のSedan出身の有名だったチェリストの遺品のある博物館のようなお部屋を見せて貰いました。
ポール・バズレ―というパリ国立音楽院の先生でもあり、カザルスと交友が深かったSedanの街出身のチェリストの財団があり、今回のコンサートなとを企画してくれました。

バズレ―とカザルスがバッハの無伴奏組曲について議論している時の写真

カザルスがバズレ―に宛てて書いたバッハの組曲に関する手紙
ドイツ、リュクサンブール公国にも近いSedanでは地ビールが有名なんだそうです。
アルザス地方が名物のカリカリに焼いたチーズ&ベーコンの何でしたっけ?・・・もう忘れてますが、美味しかったです!
ガブリンチョ!
この2週間の旅行でどれだけ太ったでしょうか・・・怖いですね・・・
と言いながら、明日はマカロンを持って録画の場所へ集合予定。(なんだそりゃ!?)
それでは、また・・・

ロッシュコンサート終了!Le concert a Loches

11世紀に建てられた教会の素晴らしい響きの中でリハーサルをするパスカルとラファエル。
皆さまこんにちは。
今日のパリは雨です。4-5日前から曇り続きでいよいよ秋~冬のグレーの季節がやってきたという感じです。

さて、1泊2日でロワールのLochesでコンサートをしてきました。
昨日の朝電車に乗り1時間でSt Pierre des Corに到着。車で40分くらい行った所に何と5世紀頃には修道院があり、1000年頃には砦を作り始めた有名なお城のあるLoches(ロッシュ)へ到着。

Lochesの町を見下ろすようにお城が建っています。お城の歴史についてはここをクリック。

ちょうど土曜日のマルシェ(青空市場)がやっていました。到着して早速行くことに。
マルシェは一番その地域の特産物や名物が地元の手作りをしている農家の方達が売っているので、とても美味しく、フレッシュでお話しながら買うのも楽しみの1つです。
2年熟成させたチーズを味見させてもらいました。パチリ。
今が旬のきのこ達。何とRose(ローズ色)のきのこがあったので記念に。
行列のできていた新鮮なオーガニック野菜のお店。最高ですね。
地元の【梨ジュース】を買った所で、ランチ、そしてリハーサルへ。
とてもフランスらしいと思ったのは、日本では通常すぐにリハーサルを始めるのが、まずはランチ。
しかも、前菜、メイン、デザートとフレンチの地元料理で大変おいしかったのですが、気がついたら皆んなお喋りを永遠と(!?)する為、食べ始めは早く食べで教会に連れて行くから・・・
と言っていたオーガナイザーもみんなランチからワインを普通に飲み、気がつくと2時間が過ぎています=コンサートの2時間前!!
え?!
みたいに焦っているのは私だけ?
みんな、優雅にカフェをエンジョイしていますね。
ということで、取りあえず調律をしに私だけ先に。

パスカルとラファエルはバロックチェロ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、モダンチェロの4個を2人で担ぎ、アコーデオンのElodie(エロデイー)も15キロのアコーデオンがあるので、勿論歩いては教会に行けないのですが、ランチ中に誰か迎えに来るはずが来ないまま終了。
ホテルに戻り電話をしても来れるか分からないらしい・・
みんな歩くの?無理でしょうと言いながらそれぞれ準備をしに戻り、私は途中まで歩いている際に偶然オーガナイザ―が道路で見つけて半分を車に乗せて頂きましたが、すごいオーガナイズですよね。(笑)これもフランスらしい。日本ではきっとありえないでしょうに。
ということで、リハーサルも勿論調律後ちゃちゃっとやり、何とこの2日間で3つもの違うプログラムのコンサートを弾くラファエルは私が弾いたのコンサートの中でもバロックチェロでソロの無伴奏、奥さんのパスカルとDuo、この間録音したDuportのソナタなど弾いた後に、アコーデオンと現代曲、ポッパーを弾き、その2時間後には違うピアニストとブラームス2番、ベートーベン3番のチェロソナタをモダンで弾くという超人ぶり。
コンサート後、後ろの楽屋で。
それでに比べると、私はお弁当の沢庵みたいな感じでちょこっと弾いてあとは、2個めのチェロソナタのコンサートは久しぶりにブラームス、ベートーベンのチェロソナタを聞いて堪能しいました。
濃いですね~~。その濃さが何ともバロックを違って、ハーモニーの重厚さなど【赤い絨毯)の上を歩いているようですが。
ということで、私たちのリハーサルは確認程度で終わり無事に終了。11月にまた3人でのコンサートがSedanという北フランスであります。
司会をした有名なチェリストFrederic Lodeonも一緒に。

そして、何と一番驚いたのは日本からわざわざこの音楽祭を聞きにいらしたというHirokoさん。
ラファエルの演奏はフォルジュルネ際などで聞いているけれど、今回はソナタやバロックなど違ったレパートリーが沢山あるので楽しいとおっしゃってました。
ラファエルも奥さんのパスカル、この音楽祭のオーガナイザーもみんな遥々やってきたの!?!とビックリ。
ということで、オーガナイザーのジャン・クリステイアン(元ラジオフランスのオケで日本に6回ツアーへ行ったそうです)もみんなHirokoさんを記念撮影をしたり、翌日街を案内したり・・・と日本人は凄い!というVIP待遇になっていました。しかも3泊5日でパリも見ずにこのロッシュだけに滞在する為に来たというので、またみんなぶっ飛んでました!
でも、確かに小さな古城の町でなかなか特別な機会がないと行かないような街で、古い11世紀やそれ以前の通りをお散歩するとヘンゼルとグレーテルの絵本に出てきそうな、タイムスリップした風景で、私もすっかり気に行ってしまいました。こういうガイドに出ていない様な歴史のある街は観光客も少なくていいですね。
私も日本からの長い12時間の飛行機に乗ってきて下さったと思うとありがたいな~と思い、ラファエルを紹介したり、良い思い出を胸に帰って頂けたらと思いました。

録音終了!/L’enregistrement est termine

録音・・・4日目ですね。本日、無事に6曲のソナタの録音が終了しました!
やった~~~~~~~~~~!!!!!!!!!
という位嬉しいです。

まあ、何というか・・・缶詰めで太陽を浴びずに永遠と1音1音を煮詰めていくというのは、一種独特の世界ですね。
今回、初めて本格的な録音をしてとても勉強になりました。
初日にすぐ感じたようにチェロのRaphaelとエンジニアの音楽のやり取り、どのように撮っていくか見て、これはもう流れに乗ってその時集中していけば大丈夫でしょう。
という【信頼感】でしょうか?が見えてからは
ボートに取りあえず乗っているからいつか向こう岸に着くでしょう・・・という感じでついて行った感じでしょうか。
実際、ラファエル&パスカルほど弾きやすい2人は居なくて、良い友人そして同僚として全くストレスなく、お互いに【ああしたら?こうしたら?】とスム―スに気兼ねなくアイディアを出し合えるのは最高です。
全然知らない有名な音楽家と偶然弾いて、恐れ多くて一言も話せない・・・
でも音楽感が全然違う・・・
言ったら失礼だから誰か言うまで待つ・・・みたいな余計な遠慮があると、
それはすごいストレスになってどっと疲れますが、今回は気心の知れた仲間だからこそ、録音中、それ以外のランチなども和気あいあいと楽しい雰囲気の中あっという間に終わったという感じです。

今日は、ラファエルとパスカルが”SASHIMI”のランチを持ってきたよ!と。
ランチが楽しみで5番の録音が終わったら、もうお寿司食べましょう~~!という感じでしたが、今のっているから6番の1楽章だけやってしまおう!と言われた時には、お腹が思わず鳴りそうな中、
”確かに集中しているうち”と自分を言い聞かせてましたね。(苦笑)

17世紀のフランスの修道院の遺跡の風景の中、お天気が良かったのでまさか”SUSHI”ランチを食べれるとは!!

思わず嬉しくて写真を撮ってみんなに笑われました。写真を撮る=Japonaise(日本人)というイメージがパリでは特に根強いので。逆にフランス人がみんなお刺身やお寿司を食べるんかい?と興味深く見てしまいましたが、笑えたのはお醤油を入れるお小皿は勿論ないので、エスプレッソのカップ!!確かに小さくて丁度良いけど。(苦笑)
さすがに6曲終わり ” C’est bien fini”(終わったよ) というエンジニアの声をスピーカーから聞いた時には、思わず3人とも” Oui~~~~~~~~~~~!!!!!!!!”
と叫んでしましました。
始めから6曲を全部見通すと、山の様な仕事、全てのデイテール、音程、飛行機とオートバイの騒音に悩まされ終始騒音が聞こえると中断せざるおえなかったり・・・山登りの前に気が失せるみたいな・・
でも、1曲1曲、1楽章、そのまた半分、そのまた2段だけ、始めだけ、終わりの4小節だけ・・・と細かく処理していくと気がついたら6曲終わっていたという感じです。

とにかく、とても多くの新鮮な音楽的アイディアも吸収でき、自分の今の演奏の限界や今後の課題も見えて、良い機会になりました。こんな機会を与えてくれたラファエルとパスカルに心から感謝です。本当に弾く機会なしに音楽家は育たないので。失敗を含めて何でも経験することがとても大事なのでありがたいです。
10月末にバッハのゴルドベルク変奏曲の録音を同じエンジニアと一緒にする予定なので、今回は彼女の録音の流れを知るのにもとても良かったです。そして休憩時間にはりんごの木から取ったりんごを食べながら話したりして顔見知りになれ、彼女の仕事のテキパキとした的確なアドヴァイスなどを見て、信頼感も生まれ、バッハの録音まで安心して自分のペースで用意できそうです。
気がついてみるとあと2カ月弱ですが、その間にバッハのCDの詳細などもミーテイングしたり色々であっという間に
”きゃ~~~もうバッハ?!”となりそうなので、さぼらないで地道に準備します(3日坊主にならないように・・・)
それでは、明日は久しぶりにGrasse matinee(寝坊)をできる贅沢を楽しみます!

Blog archives

Latest blog entries

Kay Music Academy